紅茶に合うおいしい水はー

今日は紅茶についてお話してみたいと思います。
私は紅茶が大好きで、毎日英国式の正式なたしなみ方とは程遠いですが、
毎朝、毎晩、ティーバック式紅茶をいただいております。
今も原稿を書く傍らに紅茶をいれたマグカップがそなえてあります。

所で、一本の茶の木から採った葉を如何に発酵させるか、
発酵を抑えるかによって、6種類のお茶に分けられるそうです。
発酵の度合いの低い順から列挙してあります。

①緑茶(リュウチャ)無発酵茶。日本茶の緑茶に同じ。
②白茶(パイチャ) 弱発酵茶。茶葉の芽に白い産毛が
           びっしりと生えていることが、名前の由来だそうです。 
③黄茶(ホアンチャ)清朝皇帝も愛飲したといわれ、中国茶の中で最も高価で、
           100グラム1万円を超えるものも決して珍しくはないとのこと。
④青茶(チンチャ) ウーロン茶はここに入る
⑤紅茶(ホンチャ) キーマン紅茶はイギリス女王の誕生日茶会に
           饗されることでも知られている
⑥黒茶(ヘイチャ)プーアール茶が有名

さて、それでは紅茶ですが、このお茶はどうしてヨーロッパ、
特にイギリスで広まったのでしょうか?
これが今回のメインテーマです。

ここで、私が頼りにしたのは磯淵猛「一杯の紅茶の世界史」(文春新書)です。
ここには紅茶に関する興味深い話が次から次へと出てきます。
アフタヌーンティーの元祖は?
紅茶が生まれた村は?
アイスティーはどのようにして生まれたか?
など、時の立つのを忘れて読み込んでしまいました。

私はこの中で、特に興味をひいたのは、
どうして英国人が好んで紅茶を飲むようになったのかということです。
ヨーロッパの人がお茶に出会ったのは16世紀後半だそうです。
つまり、コロンブスのアメリカ大陸発見以降、航海技術の発達により、
イタリア、ポルトガルがアジア諸国を頻繁に訪れるようになります。
そこで、中国の緑茶に出会います。そう、まだ、緑茶なのです。
17世紀に入ると、欧州人はこの健康的な緑茶に大いに関心を示しはじめます。
それも上流階級がー
つまり、ヨーロッパの人々が最初に飲んだんは緑茶だったのです。
では、いつから紅茶を飲み始めるようになったのかー
しかも、ロンドンで何故に?

それは、ロンドンの水の質にあったそうです。
つまり、ロンドンの水は硬水のため、
「これに緑茶を入れると、水色だけは濃くなるが、
 味と香りは弱くなってしまう。
 特に、タンニンはお茶の渋味のもとになるが、ロンドンではそれが出ず、
 パンチのない気の抜けたような味になってしまう。
 それに比べ、発酵茶(紅茶)はタンニンの含有量が多くなり、
 中国の水では強すぎるほどになる渋みは、硬水の影響でマイルドになり、
 むしろ程よい味になる」


本当でしょうか?
早速、実験してみました。
まず、用意したもの。
日本茶(伊藤園のティーバッグ)、
日東紅茶のプレミアム・ティバッグ、アール・グレイ。
軟水は奥大山の天然水、硬水はコントレックス。
以上であります。

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それぞれ点て上がりました。
まず、緑茶を味見。

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(左が軟水、右が硬水で点てたお茶です)

一口飲んだだけで、すぐにわかります。
目をつむって飲み比べても迷うことはありません。
硬水で点てたお茶はもーやっとした感じで、何か粘っこさがあります。
奥大山のお茶は日頃飲む水道水でも差がわかるぐらい、
すっきりとして美味しい~

さて、今度は紅茶をテースティングしてみましょう。

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(左が軟水、右が硬水で点てた紅茶です。右は黒ずみ濁っています。)

これも、一口含んだだけで、ハッキリわかります。
何か、とらえどころのないぼやけた味で、およそアールグレイとは思えない。
方や、奥大山で点てた紅茶は、これぞアールグレイ!
ここまで違うことに逆に驚いています。
私の実験方法に何か手違いがあったのでしょうか?

おまけに、最後には硬水で入れた紅茶はだんだん濁ってきました。
更に、器を洗う時、硬水の方は縁に何か異物がこびりついていました。
実験手法に手違いが合ったのかも知れません。
後日、硬水だけでもう一度、試してみたいと思います。
(追記 今、あらためて、「コントレックス」の硬度を見ましたら、
  なんと、1,486㎎/Lとなっていました。これは大変な硬水ですね。
  一般に、150㎎/L以上が硬水といわれており、エヴィアンが304㎎/L。
  それを遙かに超えています。要はこのコントレックスはダイエット用に
  使われるのが主目的で、お茶を点てるには不向きな飲料とわかりました。
  エヴィアンがを探しているのですが見当たりません。困ってますー)


ここで、一つ気になるエピソードがあります。
みなさんもお聞きになったことがおありかとおもいますー
「アジアから船積みされた緑茶が赤道直下付近の熱気とスコールなどにより、
 発酵して紅茶になった」
これは今日、一般的に否定されているようですが、
著者はあながち有り得ないことではないと言っておられます。
つまり、火の気のない所に煙はたたない。
冷蔵保存、密閉の設備ない17世紀頃ですものね。
私は緑茶ではなくて、ウーロン茶が船中で更に発酵したのではないかと
思っていますがいかがでしょう?

つまり、緑茶を輸入していた頃、
わずかながらウーロン茶も輸入されていたのです。
そのウーロン茶が完全に発酵して、紅茶になったー
それをたまたま口にしたロンドンの紳士淑女が、
「こちらの方が美味しいわー」ということになったのではないでしょうか。
勿論、これは私の勝手な想像ですがー


最後に、この「一杯の紅茶の世界史」の最終章に
英国式美味しい紅茶の入れ方が詳しく述べられていますが、
ここでは紙面の都合上、割合させていただきます。
目の前にご馳走を差し出して、急に取り上げるようで申し訳ございません。
どうか、この著書が他の料理本等をご参照なさってくださいませ。

でも、ここで重要なポイントを紹介しなくてはいけません。
2003年、英国王立化学協会が発表した紅茶の入れ方10箇条では、
何と硬水ではなく、軟水を使いなさいと記されていることです。
では、先に述べた、緑茶から紅茶へと入れ替わった原因は何だったのでしょうか?
紅茶の質が変わったのでしょうか?
私はわからなくなりましたー


PS. 今、ロンドンの大学で研究している娘が6月末に帰国する予定ですが、
本場、英国のティーに関するグッズをお土産に買って来てくれるのではと
期待していますが、どうなることでしょうか?
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Author:Hocco21
手前、生国と発しますは
芸州・ひろしまです。
小さい折から、太田川の
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眺めてその日暮らし、
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さあて、ここに
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