映画スター

昔は「映画スター」と呼ばれた人たちがいました。
長谷川一夫、阪東妻三郎、大河内伝次郎、嵐寛寿郎等々ー
彼等の似顔絵が描かれた看板が
堂々と映画館の前に立てかけてありました。
「阪妻」がでるということだけで、
客はそれにつられて映画館に入ったのです。
まさに看板スターだったのです。
当時、彼等は私たち庶民とは別世界の人たちにみえました。

それが高度経済成長になり、庶民の暮らしも豊かになってくると、
映画俳優はぐっと我々に近づいてきました。
これは映像媒体がスクリーンから
テレビ画面に替わる頃とほぼ時を同じくしています。
その間、暮らしが豊かになり、情報の膨大に増えてき、
文化レベルも上がってきました。
これによって、ものを見る目が豊かになってき、
価値の多様化が進んでまいりました。
勿論、こうした状況は決して悪いことではなく、
むしろ歓迎すべきことでしょう。

近所にいるあのかわいい子が、かっこいい若者が
スターになることも珍しくありません。
我々の中から、ぽっと抜きん出た、或いは際立った個性を持つ人が
テレビ画面、スクリーンを賑わすことになりました。
超美人、超美男子はそれほど必要ではなくなったのです。
むしろ、真に迫った演技力と、強い個性が要求されているようです。
お客様の目がそれほど肥えてきたのでしょう。
昔、一部の人にしか注目されなかった、
脇役の方々にもしっかりと目が注がれています。
先日、たまたまBSで観た映画「優駿・オラシオン」の中で、
脇役の二人、緒形拳と仲代達矢が
雪の中でしみじみと語るシーンを目の当たりにし、思わずうなりました。
その時、この二人の出演がなかったら、この映画はどうなったのだろうとー


そうした中で、俳優・高倉健は
やはり昔ながらの「映画スター」を守り続けている一人ではないでしょうか。
テレビの出演もほとんどなく、映画作り一本にその人生を捧げてきています。
先日、NHKで俳優・高倉健さんのドキュメントを放送していました。
台本を完全に咀嚼し、その人物の人生を追体験してまで
その人物に成りきることを大前提にして撮影現場に臨んでいるそうです。
撮影現場では決して腰をかけず、立ったまま出番を待ち続けていました。
その間に、柔軟体操などして出番を待っているのです。

81歳だそうです。かくしゃくたるもんです。
映画のために自らを律し、体重も70キロを越したことはないそうです。

彼は昔ながらの映画俳優をかたくなに守り続けている
映画スターの矜持をもっている、そんな男です。
こういう頑固者が一人ぐらいいてもおかしくないのではないでしょうか、
いやいてほしいー
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Hocco21

Author:Hocco21
手前、生国と発しますは
芸州・ひろしまです。
小さい折から、太田川の
産湯を使い、
長じましては宮島の弥山を
眺めてその日暮らし、
年金生活をおくってます。
さあて、ここに
取りいだしたるは、
本や音楽のお話、
また、映画や写真の話題、
それに、楽しい話に、
くだらねー話と、もり沢山!
御用とお急ぎでない方、
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