大きな声、大きな愛

オペラ歌手がラブソングを歌うとどうなるか。
これはあくまでも一般論ですが、彼らオペラ歌手が今様のやわものを歌うと、
歌のうまいのはわかるんだけどー、どうもしっくりこない。

そうバースディケーキを日本刀で切るに似て、
「ああ~、イチゴの所は切らないでほしい」
といった思いがすることがままあります。
「愛の歌だったら、そんなに大きな声を張り上げなてもいいじゃない!
 それに隣近所まで聞こえちゃうじゃないのー!」
と言った具合です。

なにせ彼らは大劇場のマイク一つない所で、
大オーケストラをバックに歌うのですから大声を出すのはお手の物。
かの世紀の大歌手・カルーソにいったては
劇場の外まで聞こえたいうまことしやかな話まで残っています。

そんなオペラ歌手の中で、かつて3大テノールと言われたうちの一人、
プラシド・ドミンゴのCDをタバコをふかしながら聴いています。
題して『愛を歌う~ザ・ベスト・オヴ・プラシド・ドミンゴ』
2枚組で、1枚目がポピュラー・ソング、2枚目がオペラのアリアとなっています。

問題は1枚目のCDです。
第1曲「ある愛の詩」を聴いてびっくりしました。
最初、別な人とデュエットで歌っているのかと勘違いしたほどです。
やわらかく、ムードたっぷりに、そんなに大きな声で張り上ず歌っているのです。
そう、トム・ジョーンズの声量ぐらいと言えばわかっていただけるでしょうか。

ついで、「オー・ソレ・ミオ」、「ララのテーマ」、「コンドルは飛んでいく」
などといった有名な曲をちょっと力押さえ気味にして歌い上げています。
幸い、「コンドルは飛んでいく」という曲も「驚いて飛びさっていく」ことなく、
澄んだ青空をゆうゆうと飛んでいるようです。
そして、最後はお決まりの「グラナダ」で一気に盛り上げていく。

このドミンゴという歌手は3大テノールの中で
一番クレバーな人ではないかと思います。
イタリア・オペラだけでなく、ワーグナーも歌い、指揮もやっちゃう。
そして、何よりハートがあります。
あの東北大地震直後、周囲の制止も耳を貸さず、
東京にやってきて、素晴らしい歌声を披露しました。
終わり頃に、あの「ふるさと」という曲を聴衆と一緒に歌ったの時は
ほんとうにじ~んときました。
会場の多くの聴衆がハンカチを手に歌っていたのをいまでも思い出します。

今、72歳、まだまだ現役で、オペラの舞台に立っているそうです。
すごいことだと思います。
スポンサーサイト
プロフィール

Hocco21

Author:Hocco21
手前、生国と発しますは
芸州・ひろしまです。
小さい折から、太田川の
産湯を使い、
長じましては宮島の弥山を
眺めてその日暮らし、
年金生活をおくってます。
さあて、ここに
取りいだしたるは、
本や音楽のお話、
また、映画や写真の話題、
それに、楽しい話に、
くだらねー話と、もり沢山!
御用とお急ぎでない方、
さあて、お立会い!

この度、「カテゴリー」の欄に
「私のお気に入り」という項目を
作成しました。
御用とお急ぎの方、
この「私のお気に入り」を
クリックてみてください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード