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キネ旬1位で評判だった「全身小説家」(原一男監督)の映画を観ました。
1992年にガンで亡くなった小説家・井上光晴の晩年の5年間を追ったドキュメンタリーです。
親交のあった埴谷雄高、野間宏それに瀬戸内寂聴が出てくるというので興味津々でした。
映画は、彼が弟子や生徒たちに教える様子、埴谷氏など友人などの証言、
そして最後彼のお葬式まで生々しく撮り続けています。
それらを通して彼の小説にかける思い、情熱がひしひしと伝わってきます。
映画としてはまさに一級品だと思います。

恥ずかしながら私は彼の作品を1冊も読んだことがありません。
それではこの映画を観て、彼の本を読んでみようかと思ったかというと、
正直読みたいいう気持ちが何故かわいてきませんでした。

何故だろうと観た後しばらく考えていると突然渥美清のことが頭に浮かびました。
私は渥美清の私生活のことはほとんど知りません。
でも、「男はつらいよ」の寅さんで充分なのです。
つまり映画という虚構の世界では、それを演じた人の私生活は必要ないのです。
小説の世界でも同じことが言えるのではないでしょうか?

つまり小説家の私生活、細かな言動が頭にあると、
すぅ~とその小説の世界に入ってゆきにくいのです。
もし、その作家の私生活まで大好きだったらまた違うかもしれません、
でも私は彼にそこまで没入できませんでした。
イメージを売り物にする人は素顔を晒してはいけない、これが鉄則だと思っています。
かのシェイクスピアという作家は実は偽名で、
本当は他の人のペンネームだという噂があるほど、彼の素性は明らかになっていません。
でも「ロミオとジュリエット」「マクベス」などは不朽の名作として親しまれているのです。
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