抜き書き、「みをつくし料理帖」シリーズ

高田郁の「みをつくし料理帖」シリーズ(10巻)の、
面白いところに赤えんぴつで線を引きながら読み上げました。
尚、文末に(1-12)とあるのは、第1巻の12ページの意味です。
さて、みなさまの琴線にふれることができるでしょうか?

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「才のない者には、恥をかかんよう盛大に手ぇ貸したり。
けど、才ある者には手ぇ貸さんと、盛大に恥かかせたり」(1-12)。

「作法云々を恐れて何もしないより、あなたように行動することの方がずっと大切だ」(1-14)。

「木の芽を摘む時はね、周りに知られないようにそっと行って、黙って摘まなきゃならないの、
そうしないと香りが立たないから」「あたし、初めて聞きました」
「上方だけのおまじないかも知れないわ」(2-96)。

「おまけに無駄に元気そうだ」(2-242)。

「天賦の才など与えられず、名を残すこともない数多の料理人たち。
包丁で天下を取る、といった欲もなく、ただひたすら誰かに美味しい料理を、
と研鑽を重ねた料理人たち、そうした料理人たちの恩恵の上に今の料理の形があるのだ」(3-249)。

「旦那さんに教わったのだけれども、浅蜊は金気が嫌いなの。
だからこうして刃を沈めておくと、砂出しが上手くいくのよ」(5-70)

「子は結局、親の思いを踏みにじるようにできているのかもしれません。
そして親は、たとえそうされても、じっと耐えて揺るがずに居るよりないのでしょう。
我が身を振り返れば、若い日、親に対して同じことをしてきたように思います」(6-74)

「土の上に生るものはお湯から、土の下にできるものはお水から茹でる」(6-187)

「受ける側が聞く耳を持っているのは、忠告をした側にとっても幸せなことです。
あなたの素直さが、羨ましい」(7-246)。

「あまり知られてないけど、紫陽花には毒があるの。
人の口に入る物を作る料理人は、迂闊に触れてはいけないのよ」
「紫陽花と水仙、それに八つ手にも恐ろしい毒があるのよ。充分に気をつけて」(8-11~12)。

「塩のあてかたにも、紙塩、立て塩、振り塩、撒き塩といろいろあるの。
料理の味を決めるにも塩はとても大切で、
例えば『塩梅』という言葉は、塩と梅酢が出会うと双方の味が丸くなり、
味わいが増すことから来ているのよ」(8-44)

「食は人の天なり」
「そうです、もとになったのは、海の向こうの『帝範』という古い書で、
食はひとびとの命を繋ぐ最も大切なもの、いう意味です。
古来より、食が如何に大切か、国や場所を問わず、伝承され続けているのです。
私は澪さんの料理を口にする度に、食は人の天、という言葉を実感するのです。
あなたの料理は、あなたにしかつくれない」(8-60)

「この歳になってわかることだが、残された者が逝っちまった者のために出来ることは、
そう多くは無ぇのさ、中でも大事なことは、心配をかけないってことだ」(8-74)

「塩味は、冷めるときつく感じるの、逆に熱が加わると柔らかになる。
だから汁ものは熱いうちに出すことがとても大事なのよ」(8-81)

「子の幸せと親の幸せを混同しないことです。
いっぱしに成長したら、子には自力で幸せになってもらいましょ、
そして、親自身も幸せになることです。
ひとの幸せってのは、銭のあるなし、身分のあるなし関係ないんです。
生きていて良かった、と自分で思えることが、何より大事なんですよ」(8-244)

「秋に蒔かれて芽吹いた麦は、冬の間、こうして雪の下で春を待つのです。
陽射しの恩恵をじかに受けるわけもなく、誰に顧みられることもない。
雪の重みに耐えて極寒を生き抜き、やがて必ず春を迎えるのです。
その姿に私は幾度、励まされたか知れない」(8-290)。

「夏は中身が冷め易いように浅いお椀を、そして冬は熱が逃げにくいように深いお椀を使うの。
何でもないないようだけど、実はとても大切なことよ」(9-15)

「竹屋の火事じゃあるまいし、そんなぱんぱん言わなくても良いじゃねえかよぉ」(9-18)

「ご隠居さま、蒲鉾がお好きなのですか?」
「ああ、たまにしか口にしないが、実は板ごと食べたいと思うほど好物ですよ」
「蒲鉾のなる木があれば、といつも思うんだがねぇ」(9-23)

「包丁加減で大切なのは、食べ易いように切る、ということなの。
食べ易さのひとつの目安は、ひと口で食べられるかどうか、ということ。
固い物を食べるひと口と、柔らかいものを食べるひと口は、同じではないのよ」(10-57)

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以上、長々と引用句を羅列しました。
後になって気がついてみると、これらすべて会話文なのですね。
この作家がいかに人の言葉大切にしているかがうかがい知れると思います。

いや、私の視点がそこにいっただけかもしれません。
また、あまりの面白さに、赤線を引くのを忘れている所もあるでしょう。

みなさまも、赤鉛筆を片手に
この「みをつくし料理帖」シリーズを読んでみられていかがでしょうか?
読む人が違えば、自ずと気に入った箇所も違うと思います。
みなさま独自の面白さを発見してみてはいかがでしょうか。
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Hocco21

Author:Hocco21
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小さい折から、太田川の
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眺めてその日暮らし、
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さあて、ここに
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