「守り人」シリーズ

上橋菜穂子の「守り人」シリーズを全巻読み終えました。
全体を振り返ってみますと、
最終の『天と地の守り人』(3巻)のために、
他の8巻が書かれてきたのだなと思われます。
作家自身は「行き当たりばったり」と言っていますが、
最後の3巻だけでは、読者は到底理解し得ない内容ですもの。

でも、最初の第1巻から読み始めると、
次はどうなるんだろうと、思わず期待してしまいます。
そして、次の本を読み始めると、
また、はらはら、ドキドキしながら徹夜で読みふけってしまうという
「悪癖」に陥るのです。

なぜここまで惹きつけてしまうのか。
それは主人公の女用心棒・バルサ、そして新ヨゴ国皇太子・チャグムの
純な人柄、優しさに負う所が大きいでしょう。
でも、他の登場人物も、根っからの悪人はそんなにいないのです。
それぞれおかれた状況の中で、家族のため、友のため、国家のために、
必死にまた頑なに信念を守り通している人びとが敵になり見方になっているのです。

これは現代社会でも同じではないでしょうか。
会社のため、家族のため、国のため、おのれのため等々、
それぞれ違った立場で、それぞれの信念、考えを持った人たちが
ある時は、ぶつかったり、仲良くなったりしているのですから。

全編、歴史的事実を下敷きに、作家の想像の世界は止めどもなく広がります。
このファンタジーの世界に入ってゆけるかどうかは、
奇妙な固有名と精霊の世界を素直に受け入れれるかどうかではないでしょうか?

「・・・人はね、生きるために理由を必要とする、不思議な生き物なんだよ。
鳥も獣も虫も、生きていることを思い悩みはしないのね」
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眺めてその日暮らし、
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さあて、ここに
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くだらねー話と、もり沢山!
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