挿絵

ブック・オフでジュール・ルナールの『博物誌』(新潮文庫)を買ってきました。
ひょっとしたら持っているのではという疑問がわかないわけではありませんでしたが、
えいっ100円だということ購入してしまいました。こんなことしょっちゅうあることです(⌒-⌒;)

で、家に帰り本棚を調べあげるとやはりありました、でも、岩波文庫版でした。
まず翻訳者が岸田国士(1974年出版)と辻昶(1998年出版)と違い、
また原本の出版社の違いで、話の項目数も岩波文庫がだいぶ多いようです。

さて、ジュール・ルナールといえば『にんじん』という作品でお馴染みの方も多いでしょう。
その彼が田舎住まいをしていて、身の回りにいるアヒル、猫、うさぎ、ロバなどを
簡潔な文章の中に的確にその動物たちの様子をうつしとっているのです。

新潮文庫版の岸田国士の訳はさすが明治生まれの人だけあって、
少し言葉が硬いですが大変わかりやすい良い文章だと思いました。
あっ、そうそう彼の次女が女優の岸田今日子なのです。

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(岩波文庫のロートレックの絵です)

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(新潮文庫のボナール又は明石哲三の同じく牛の絵です)

所で、この2冊の本のもう一つの違いが、挿絵にあるんです。
岩波文庫はあの大画家ロートレック、そして新潮社版はなんとボナールなんです。
しかしながら、新潮社版はボナールの他に明石哲三という画家の絵も含まれており、
注書きが無いため、ボナール作品と明石氏の絵の区別がつかないのです。
これは困ったことです。

実は、昨日3冊の古本を買ったのですが、パソコンで調べると、
すべて持っていることになっています。でも、うち1冊は本棚のどこにあるかわかりません。
そして、いつもながら思うのですが、古本屋さんにはあれだけ沢山の本があるのに、
どうして、よりにもよってダブって買ってしまうのだろ~、不思議で不思議でたりません。

話は少し飛びますが、本の挿絵って意外と少ないようです。まず思い浮かぶ海外の作品では
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』(挿絵;ジョン・テニエル)
オスカー・ワイルド『サロメ』(挿絵;オーブリー・ビアズリー)
などが有名ですが、日本だって負けてはいません。
曲亭馬琴(滝沢馬琴)『南総里見八犬伝』(挿絵;柳川重信他)
12-002l.jpg

鈴木牧之『北越雪譜』(挿絵;牧之、山東京山、京水)
井原西鶴『好色一代男』(挿絵;西鶴 江戸版は菱川師宣筆)
等々浮世草子に数多く挿絵が盛り込まれているようです。
(※特に最後の『好色一代男』は高校時代、
親に隠れてこっそりと読んだ、いや観た記憶がございます)

サロメ

サロメ2

これらの中で特に私のお気に入りは『サロメ』のビアズリーの絵です。
学生時代、☆一つの50円のこの本を手にし、
その大胆な構図、妖しいまでの色気と緊張感に虜になりました。
でも、作者ワイルドは彼の絵を
「僕の劇はビザンチン的なのに、彼の挿絵はあまりに日本的だ」と気に入らなかったらしい。
日本でも米倉斉加年、手塚治虫など彼の作品から大きな影響を受けているとか。

以上、長々とくだらない話を述べてきましたが、
江戸時代に隆盛を極めた挿絵文化が
日本の漫画に連綿とつながっているのではないかということです。
特に北斎派による極端にデフォルメされた描き様は西洋絵画に影響を与えたのみならず、
日本のマンガの土台となり、今日の漫画王国なったのではないでしょうか。
それを支えてきたのが浮世草子などではないかと素人ながら考えております。
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小さい折から、太田川の
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