フーガの技法

「フーガ」っていう言葉をお聞きになったことがおありだろうと思います。
車の名前、そして音楽のフーガなどなど。
音楽のフーガは昔、遁走曲(とんそうきょく)または輪唱などと呼ばれることもあるようです。
遁とは逃げる、のがれるという意味だそうです。
「かえるの歌」という曲を学校で習われた事があると思います。
♫カエルの歌がきこえてくるよ と歌っている後に追いかけるように同じ歌を歌う。
あれです、それがフーガの最も単純な曲です。

そのフーガという技法の極めつけのような作品を世に残した作曲家います。
そうです、ヨハン・セバスティアン・バッハ。
そのバッハさんがおよそ人間では考えられないような曲を、
未完成ながら『フーガの技法』という大曲を残しました。

あつ、そうそうこのフーガという作曲の発想は
あのどでかい教会、大聖堂で演奏すると音が反響してきますが、
それが原点ではないかなと思っています。
もっともこれは私個人の見方なので、すぐに忘れてください(笑)

閑話休題(話を元に戻しまして)、
彼は1つのメロディ(主題)を様々な工夫を凝らしています。
転調、アゲハチョウはもとより、テンポを変えてみたり、
また、楽譜の上の音を逆から演奏させたり、
さらには鏡で写した様に上下逆さにかいております。
例えば、ドーソーミードをソードーミーソとひっくり返しているのです。
とにかく大変手の込んだ作品なので、私のような素人にはとても理解できません。
大変数学的で、宇宙的な体系のものになりたっているようです。
じゃ、冷たい感じの曲なのか!
とんでもない、そんな曲だったら300年もの間にはとっくに忘れ去られています。

でも、彼はこの作品に楽器の指定をせず、未完成のままその生涯を終えています。
で、曲には様々な楽譜があり、それがLPやCDにおさめられているのです。
チャンバロ(レオンハルト、コープマン)、オルガン(ヴァルヒャ)、
室内楽(ミュンヒンガー、リステンパルト)ピアノ等々
これら多くの演奏は、ほとんど違う版を使っていると思われます。
今様に言えば、大変な問題作なんです。

実は、この原稿を書くきになったのもそのことなんです。
この度、K・リステンパルトのLPのデジタル化している際、実際に流れている音楽と、
ジャケットに書かれている曲名が違っていることに気づきました。
例えば、バッハ作品番号8番目の曲がこのLPでは10番目になっています。
これは、バッハの作品番号通り演奏しているヴァルヒャ(org)盤と
1曲毎に聴き比べてわかったことです。

さらに、私の所有しているアルバム、5枚全部が
曲順がバラバラな上、楽器まで違うことが判明しました。
おかげで全てのアルバムを聴き比べるにに3、4日もついやしましたが(⌒-⌒;)
それぞれのアルバムはそれなりの専門的研究によって演奏されているのでしょう。
専門的知識のない私にはそんなことは全くわからず頭の中身はウニ状態になりました。
そして、この度これらLP,CDを聴いて、
このリステンパルトのLPがド素人のわたしには一番聴きやすかったです。
1曲、1曲がとても美しい~、ほんと心地よいのです。

生涯600曲余りを作曲したモーツァルトには神の啓示
としか考えられないような素晴らしい曲が数多くありますが駄作も散見される。
所が、約1000を作ったバッハには駄作と呼ばれるものは殆ど無ない。
(彼らの作品の中には1曲の演奏時間が約2時間要する大曲も数多くあります)
と、多くの専門家はこのように見ているようです。
何を持って傑作、駄作とするかについては、異論反論オブジェクションはあるでしょうが~
勿論私はこれらの作曲のすべてを聴いているわけではありませんが、
なぜだか納得できるのです。

ところで、今、こうした駄文をつらねる時には決まって
バッハのインストルメンタルな曲を聴きながら書いております。
何故か、具合がいいのです。音が複雑にいりくんでいても美しいのです。
彼の作品は現代においてもなお新鮮さを失うことなく、ポップスやジャズに至るまで、
あらゆる分野の音楽に応用され、多くの人々に刺激を与え続けているとよくいわれます。
バッハは小川ではなくて、まさに大海ですね。
くめどもくめども盡きない奥深さがあるような気がしています。

音楽評論家の泰斗、吉田秀和氏はこの曲と「平均律クラヴィーア曲集」の2曲は
「音楽の不滅の聖典といっても過言ではないだろう」と言っておられます。


☆A准教授 『Cp. 8が10曲目にくるのは、自筆譜の配列です。
自筆譜と初版譜の配列の違いについては、たとえばこちらの表などご覧下さいまし。
一般に、自筆譜は対位法の難易度順、初版譜は
対位法の種別ごとに整理して並べ替えたと言われています。
http://www.piano.or.jp/enc/about/data/bach-kf-uebersicht.html
※Cp.8とはContrapunctus(コントラプンクトゥス)8番の意)


→私 ありがとうございます、さすが、芸大楽理を主席卒業された方だけあります(o^。^o)
所で、このLPのコントラプンクトゥスは19までありますが、
添付された資料には12までしかございません。
特に終わりごろはコントラプンクトゥス16の曲が4曲もあります???
まあ、素人が心安らかに聴くのですから、何も不都合は感じておりません(o^。^o)
いろいろな演奏があるというのは楽しいもんですね!!!

尚、編曲はパリ音楽院のマルセル・ビッチュとクロード・パスカルという人。
日本語解説はあの角倉一朗氏です。


☆A准教授 「Cp16 はカノンなので、何通りか解法が考えられるのだと思います。
角倉先生は楽理科の卒論のテーマが Kunst der Fuge で、
ヨコ書きの原稿用紙のマス目を完全に無視して、当時まだ若かったはずなのに
書痙の最近とほとんど同じベートーヴェン並みの筆跡で書かれてありました。
先生ご退官の年の大学院ゼミのテーマがKFでした。


→私 なるほど~、所で、角倉一朗氏の音楽之友社「バッハ」という新書版を持っていますが、
この本はバッハの作品が作品番号順に全て掲載されているので大変重宝しています。
大昔買ったもので、1冊300円でした(笑)
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