読書は楽しい!!!

寒くて外に出るもの億劫なので本を読んで過ごしました。
そこで最近読んだ本の感想を書いてみました。

☆☆☆吉村昭「私の引出し」 (文春文庫)
吉村昭の随筆。長編小説を書き上げるまでの経緯、
そして身近でおきた出来事、食べ物の話などが書かれている。
彼が小説を書き上げる場合、現地に赴き、現場に居合わせた人びとの話を聞いて
ドキュメント風の小説を書き上げたそうです。
その真摯な態度に心うたれます。
その他の随筆でも簡潔で大変読みやすい、いい作家でした。

☆☆☆宮部みゆき「桜ほうさら」(上、下) (PHP文芸文庫)
彼女のオカルト風の作品は好きになれないが時代小説は安心して読める。
田舎の小藩の武士が江戸に出てきて、長屋住まい。
やっとうの方はまるでダメ、本が命の浪人が町の人々に支えられながら生きてゆきます。
まさに宮部ワールドです!!!

☆☆伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」 (新潮文庫)
私のような年寄りが言うのもおこがましいですが、
最近の伊坂幸太郎の本を読んでいると、綿100番手ワイシャツが80番手のものになったような、
つまり目の粗いシャツが多いのような気がするのですが思い過ごしでしょうか?

☆☆☆若竹七海「静かな炎天」 (文春文庫)
恥ずかしながら名前を聞くのも初めてなのですが、
「このミステリーがすごい!」で2位にランクされ、文庫本なので思い切って買いました。
結果大正解でした!!!文章はハードボイルド風で小刻みで心地よい。
短編集ですが、どれも粒ぞろい。
この本のタイトルにもなっている「静かな炎天」は秀逸です、あっと驚きます!!!
で、気に入ったパラフレーズを紹介しましょう。

「役人め、場のイニシャティブを握られずにはいられず、機転を利かせることよりも
ミスや漏れのないことを優先する、仕事が遅い生き物よ。」

何かチャンドラーや原 尞みたいでいいですね~

想像力のない人間はえてして形式にこだわる

昨夜、一気に本1冊読み上げました。
ピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」(文春文庫)。
身長145センチの警部が主人公で、シリーズ第3作です。
面白いですよ~!!!

でも、今日お話したいのはこの本の中にある1つのフレーズです。
『想像力のない人間はえてして形式にこだわる』
何かうう~んとうなずかされてしまいます。

所で、この所寒くて自ら外に出る機会も減り、
かててくわえて内務大臣の司令であちこち御用達に翻弄されています。
で、私の実感、『能力のない人ほど惰性に流される』、ジャンジャン!

おもしろい本は

ブックオフで買えば半額以下で買えるのにと思いながら、
スーパーの500円サービス券がでたので、
ついにスティーヴン・キングの「11/22/63」の上巻を買ってしまいました。
読み通せるのでしょうか?
だいぶ不安な気持ちはありますが高額投資した本です、
意地でも読み通さねばと言い聞かせています。

さて、最近本のことについて意識的にとりあげるのを控えていました。
でもこの際、最近読んだ本の感想をまとめてみました。
ちと長いですが参考にしていただければと思います。

○東野圭吾「毒笑小説」 「怪笑小説」(集英社文庫)
この小説家にこのような一面があるとは知りませんでした。
大変面白かった。

◎船戸与一「満州国演義」(全9巻)(新潮文庫)
膨大な資料をよくぞここまで調べ上げたと感服しています。
歴史の本筋を見通す力がすごい、戦後最大の歴史小説だと思います。

○和田竜「村上海賊の娘」全4冊(新潮文庫)
地元広島の話で大変興味深く読みました。
でも私的には「のぼうの城」の方が面白かった。
また、宗教というものの力強さと同時にこわさを知らされた。

○丸谷才一「腹を抱へる」「膝を打つ」 丸谷才一エッセイ傑作選 (文春文庫)
著者の随筆、対談集をまとめたもの。
この人の博覧強記には恐れ入った。

○伊坂幸太郎「死神の浮力」 (文春文庫)
前作「死神の精度」の中身は全く覚えていないが、こちらは長編小説。
ユーモアと緊張感は「ゴールデンスランバー」の方がよかったようなきがする。

○葉室麟「潮鳴り」 (祥伝社文庫)
羽根藩シリーズ第2弾、第1作「蜩ノ記」の方が良かったかな?
でも硬質な文章は嫌いではない。

○ドナルド・E・ウェストレイク「我輩はカモである」(ハヤカワ文庫)
本箱の隅から引っ張り出して読んだ本、古本だけど色あせてないのがさすがです。
ユーモアたっぷりの洒落た文章、いいですね~

○ピーター・ラヴゼイ「キーストン警官」(ハヤカワミステリー文庫)
あのバスター・キートンをモデルにした(?)、サイレント映画時代の物語。
舞台設定が奇抜で、それでいて当時の映画作りの様子がわかるという
コメディタッチの推理小説。

○アーナルデュル・インドリダソン「緑衣の女」(創元推理文庫)
なんとアイスランドの推理小説作家。同国では姓名が無いとのこと!!!
少し暗いけど、その国の様子がわかり、とても面白かった。

○ギャビン・ライアル「裏切りの国」(ハヤカワ文庫)
あの「深夜プラス1」は余りにも有名ですが、これも一気に読めた。
アリステア・マクリーンのように彼の作品には裏切り者がよくでてきますが
拳銃や車、飛行機などの造形の深さはマクリーンを凌ぐとのこと。

真夜中の読書

むし暑くて眠ない夜はクーラーに扇風機を動員しながら
枕元に数冊の本をはべらせて気分次第てゆきあたりばったり読んでいます。
ミステリー小説、随筆、詩歌、生物学の本、歴史もの、漢文、天文学、
そして数独といった具合です。

すごいな~と思われる方がおられるかもしれませんが、なあ~にちっともスゴクない。
学校に行っている生徒さんが毎日勉強しているメニューとおおむね一緒です。
授業中こっそりゲームしたりするのが私の数独と同じでしょうか(o^。^o)
でも彼らは好き嫌いに関係なく一定時間授業を受けなくてはならない。
こちらの方がどれだけエライことか。

私はといえば蘇東坡に飽いたら西行、それもダメならミトコンドリア等々
その時の気分次第でころころ変わってゆきます。
おかげで1冊の本を読み通すのに半年以上かかること多々あり、
中には本棚にそのまま永の仮眠をされている気の毒な方もおられます。

そんな中、先日、友人から借りた東野圭吾「毒笑小説」(集英社文庫)に今ハマっています。
そして真夜中、独りで突然笑いほうけています。
人を泣かせるのは簡単ですが、人を笑わせるってほんとうに難しい。
人、人によって笑うスイッチの場所が違うからでしょう。
すべての人が笑う小説ってないのではないかとさえ思っています。

でも私はあえてここに爆笑本を紹介します。
奥田英朗「イン・ザ・プール」、鯨 統一郎「邪馬台国はどこですか?」
清水義範「国語入試問題必勝法」(小説です!)、天藤真「大誘拐」、
そして外国ものではR.Dウィングフィールド「クリスマスのフロスト」

この本の中でどれか一点でも笑っていただける本があればよろしいのですが~
暑くて眠れない夜、これらの本を読んでさらに熱くなっていただきたいと思います(笑)

お笑い

「泥棒が逃げる、おい待てドロボー、と追いかける、
追いつ追われつふたりは走り続けるが、
とうとう泥棒が息が切れてとっ捕まり、組み伏せられてしまう。
通りすがりの人が駆けよって、おい大丈夫かと声をかける、
組み伏せた方がハアハア言いながら、すまねえ水を一杯くれ、と答えると
その下で泥棒もフウフウ言いながら、すみません、私にも一杯
ーこれが落語というもんです」
当事者にとっては深刻であったり悲壮であったりしても、第三者の目から見ると妙におかしい、
ということがよくある。笑っちゃ悪いと知りながらどうしても笑ってしまう、という場面である。」
(山田洋次「映画館(こや)がはねて」(中公文庫)

以上の文章は映画監督の山田洋次氏が人間国宝にもなった落語家の柳屋小さん師匠に
うかがった話だそうそうです。
山田監督は若いころ小さん師匠の新作落語の台本を書いていたそうです。

おまけにもう一つ。
ノルウェーの王様の話です。
国王オラフ5世は家から王宮に出勤するのに
助手席の侍従を乗せマイカーで自分で運転してゆくそうです。
「ある時、オスロ市内の街を走る電車が、軌道上でエンコしている車を見つけて急停車した。
運転手から窓をあけて口汚くののしると、車の中から老紳士出てきて、
帽子を取って上品に頭を下げたのだが、
それを見ていた乗客たちが慌てて運転手に声をかけたそうでである。
『おい、勘弁してやれよ、あれ王様だぜ』」
(山田洋次「映画館(こや)がはねて」(中公文庫)
プロフィール

Hocco21

Author:Hocco21
手前、生国と発しますは
芸州・ひろしまです。
小さい折から、太田川の
産湯を使い、
長じましては宮島の弥山を
眺めてその日暮らし、
年金生活をおくってます。
さあて、ここに
取りいだしたるは、
本や音楽のお話、
また、映画や写真の話題、
それに、楽しい話に、
くだらねー話と、もり沢山!
御用とお急ぎでない方、
さあて、お立会い!

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