おもしろい本は

ブックオフで買えば半額以下で買えるのにと思いながら、
スーパーの500円サービス券がでたので、
ついにスティーヴン・キングの「11/22/63」の上巻を買ってしまいました。
読み通せるのでしょうか?
だいぶ不安な気持ちはありますが高額投資した本です、
意地でも読み通さねばと言い聞かせています。

さて、最近本のことについて意識的にとりあげるのを控えていました。
でもこの際、最近読んだ本の感想をまとめてみました。
ちと長いですが参考にしていただければと思います。

○東野圭吾「毒笑小説」 「怪笑小説」(集英社文庫)
この小説家にこのような一面があるとは知りませんでした。
大変面白かった。

◎船戸与一「満州国演義」(全9巻)(新潮文庫)
膨大な資料をよくぞここまで調べ上げたと感服しています。
歴史の本筋を見通す力がすごい、戦後最大の歴史小説だと思います。

○和田竜「村上海賊の娘」全4冊(新潮文庫)
地元広島の話で大変興味深く読みました。
でも私的には「のぼうの城」の方が面白かった。
また、宗教というものの力強さと同時にこわさを知らされた。

○丸谷才一「腹を抱へる」「膝を打つ」 丸谷才一エッセイ傑作選 (文春文庫)
著者の随筆、対談集をまとめたもの。
この人の博覧強記には恐れ入った。

○伊坂幸太郎「死神の浮力」 (文春文庫)
前作「死神の精度」の中身は全く覚えていないが、こちらは長編小説。
ユーモアと緊張感は「ゴールデンスランバー」の方がよかったようなきがする。

○葉室麟「潮鳴り」 (祥伝社文庫)
羽根藩シリーズ第2弾、第1作「蜩ノ記」の方が良かったかな?
でも硬質な文章は嫌いではない。

○ドナルド・E・ウェストレイク「我輩はカモである」(ハヤカワ文庫)
本箱の隅から引っ張り出して読んだ本、古本だけど色あせてないのがさすがです。
ユーモアたっぷりの洒落た文章、いいですね~

○ピーター・ラヴゼイ「キーストン警官」(ハヤカワミステリー文庫)
あのバスター・キートンをモデルにした(?)、サイレント映画時代の物語。
舞台設定が奇抜で、それでいて当時の映画作りの様子がわかるという
コメディタッチの推理小説。

○アーナルデュル・インドリダソン「緑衣の女」(創元推理文庫)
なんとアイスランドの推理小説作家。同国では姓名が無いとのこと!!!
少し暗いけど、その国の様子がわかり、とても面白かった。

○ギャビン・ライアル「裏切りの国」(ハヤカワ文庫)
あの「深夜プラス1」は余りにも有名ですが、これも一気に読めた。
アリステア・マクリーンのように彼の作品には裏切り者がよくでてきますが
拳銃や車、飛行機などの造形の深さはマクリーンを凌ぐとのこと。

真夜中の読書

むし暑くて眠ない夜はクーラーに扇風機を動員しながら
枕元に数冊の本をはべらせて気分次第てゆきあたりばったり読んでいます。
ミステリー小説、随筆、詩歌、生物学の本、歴史もの、漢文、天文学、
そして数独といった具合です。

すごいな~と思われる方がおられるかもしれませんが、なあ~にちっともスゴクない。
学校に行っている生徒さんが毎日勉強しているメニューとおおむね一緒です。
授業中こっそりゲームしたりするのが私の数独と同じでしょうか(o^。^o)
でも彼らは好き嫌いに関係なく一定時間授業を受けなくてはならない。
こちらの方がどれだけエライことか。

私はといえば蘇東坡に飽いたら西行、それもダメならミトコンドリア等々
その時の気分次第でころころ変わってゆきます。
おかげで1冊の本を読み通すのに半年以上かかること多々あり、
中には本棚にそのまま永の仮眠をされている気の毒な方もおられます。

そんな中、先日、友人から借りた東野圭吾「毒笑小説」(集英社文庫)に今ハマっています。
そして真夜中、独りで突然笑いほうけています。
人を泣かせるのは簡単ですが、人を笑わせるってほんとうに難しい。
人、人によって笑うスイッチの場所が違うからでしょう。
すべての人が笑う小説ってないのではないかとさえ思っています。

でも私はあえてここに爆笑本を紹介します。
奥田英朗「イン・ザ・プール」、鯨 統一郎「邪馬台国はどこですか?」
清水義範「国語入試問題必勝法」(小説です!)、天藤真「大誘拐」、
そして外国ものではR.Dウィングフィールド「クリスマスのフロスト」

この本の中でどれか一点でも笑っていただける本があればよろしいのですが~
暑くて眠れない夜、これらの本を読んでさらに熱くなっていただきたいと思います(笑)

お笑い

「泥棒が逃げる、おい待てドロボー、と追いかける、
追いつ追われつふたりは走り続けるが、
とうとう泥棒が息が切れてとっ捕まり、組み伏せられてしまう。
通りすがりの人が駆けよって、おい大丈夫かと声をかける、
組み伏せた方がハアハア言いながら、すまねえ水を一杯くれ、と答えると
その下で泥棒もフウフウ言いながら、すみません、私にも一杯
ーこれが落語というもんです」
当事者にとっては深刻であったり悲壮であったりしても、第三者の目から見ると妙におかしい、
ということがよくある。笑っちゃ悪いと知りながらどうしても笑ってしまう、という場面である。」
(山田洋次「映画館(こや)がはねて」(中公文庫)

以上の文章は映画監督の山田洋次氏が人間国宝にもなった落語家の柳屋小さん師匠に
うかがった話だそうそうです。
山田監督は若いころ小さん師匠の新作落語の台本を書いていたそうです。

おまけにもう一つ。
ノルウェーの王様の話です。
国王オラフ5世は家から王宮に出勤するのに
助手席の侍従を乗せマイカーで自分で運転してゆくそうです。
「ある時、オスロ市内の街を走る電車が、軌道上でエンコしている車を見つけて急停車した。
運転手から窓をあけて口汚くののしると、車の中から老紳士出てきて、
帽子を取って上品に頭を下げたのだが、
それを見ていた乗客たちが慌てて運転手に声をかけたそうでである。
『おい、勘弁してやれよ、あれ王様だぜ』」
(山田洋次「映画館(こや)がはねて」(中公文庫)

「混沌系」

本のお話をするとどちらかと言えば反応が少ないんですが、
まあ、ちと古い本ですが大変面白かったので紹介させてください。

池谷裕二『進化しすぎた脳』(講談社)という本です。
とにかく一度手にとって読んでみてください。
本の帯に書かれているように、「しびれるくらい面白い」です。

桃の木 オドロキ キツネにタヌキ いや
ウロコから目で 出目金    ってところでしょうか

専門的な部分を話せば長くなるし、私もよくわかりませんので
割愛させていただきますが、中にこんな話がありました。

出目金ではありませんがお魚の話です。
まず一般論として科学者は何でもバラバラにして物の基本部分までたどり着こうとする。
物質から分子、原子、中性子さらにはクオークまでいっちゃった。
でも、1つの個体がわかったとしてもその集合体の動きなどは科学的に解明するのは難しい。
個々の魚の性質などはほぼ解明されているでしょうが、
でもどうして魚は群れをなし、そのリーダーをつとめるのはどの魚なのでしょうか?

鳥にはリーダーがいて方向性などを決めているそうですが
魚はリーダーがいないそうです。
ある魚が先頭になったかと思うと別の魚が先頭になるなど
その集団の動きはめちゃめちゃです。
では、どのような習性で群がることができるのでしょうか?

著者はこう説明します。
「個々の魚のやっていることは①隣の魚に近づこうとする、
②でも近づき過ぎたら離れようとする、③そして隣の魚と同じ方向に泳ごうとする」
この3点で魚の群れの動きを説明できるそうで、
著者自身がパソコンで作成したアニメの魚の群れに
石を投げ入れた時の魚群の動きを見事に再現しているそうです。

気になる方は水族館で魚の群れをじっくり観察してみてください。
この様な動きの解明を「BOID(ボイド)」といわれ、
「複雑系」と呼ばれる現代数学の一つの典型例だそうです。

私は「単純系」であることは自他ともに認める所ありますが、
でもどうしてこんな朝早くこんな駄文を書いているのでしょうか?
ひょっとして、「混沌系」???

読書感想文

読書感想文を書くということは疲れることですね。
子どもの頃、これが嫌でいやでたまりませんでした。
かなり精力を費やし、タバコの本数も増えてまいります。
でも、今回ちょっとがんばってみます。

お題は伊坂幸太郎の「ガソリン生活」(朝日文庫)です。
例によっていろいろ仕掛けがあります。
まずはこの物語の語り手はは「緑色のデミオ」、
つまりあのマツダのファミリカーなのです。
で、同じ車同士でおしゃべりもしちゃうんです。
隣の家の白のカローラGT、宅配便のトラック、タクシーなどなどから、
いろいろな情報を交換しあってこの本を構成しているのです。

「緑デミオ」はシングルマザーに2男1女といった家族の愛車で、
車の中、近くで話することだけが我々に情報として伝わってくるのです。
そんなある時、ひょんなことからある女優を載せるハメになり、
事態は急展開し始め、あとはええっ!というような事が続きます。

それにしても、10歳の次男坊のこまっしゃくれて、なんとかわいいことか。
カラスを追っかけます近所のおばさん、隣に住む校長先生などが
みな一癖も二癖もあってとても面白い。

この作家の語り口調は相変わらず軽妙で辛辣でよい。
特に変な所にこだわりをもった箇所には思わずにやりとします。
映画の伊丹十三監督や周防正行監督に一脈相通じるもの感じ、
私はとても大好きな作家です。
こだわりのない生活なんて面白くもなんともない。

実は、この本の他にも何冊か読んだ本があるのですがどうも
なかなか気がおきなくて、そのままになっております。
丸谷才一氏が「子どもには読書感想文は書かすな」
とおっしゃったことがわかるようなきがしております。
また、やる気がおきたら書かせていただきます。

あつ、そうそうブックカバーの裏にも短編が書かれており、
また、この本のキャッチコピーも募集しており、
自分の本の帯にオリジナルな帯がつけられるという
特典もあるようです。

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%B3%E7%94%9F%E6%B4%BB-%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BC%8A%E5%9D%82%E5%B9%B8%E5%A4%AA%E9%83%8E/dp/4022648066
プロフィール

Hocco21

Author:Hocco21
手前、生国と発しますは
芸州・ひろしまです。
小さい折から、太田川の
産湯を使い、
長じましては宮島の弥山を
眺めてその日暮らし、
年金生活をおくってます。
さあて、ここに
取りいだしたるは、
本や音楽のお話、
また、映画や写真の話題、
それに、楽しい話に、
くだらねー話と、もり沢山!
御用とお急ぎでない方、
さあて、お立会い!

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